内的な質の向上と外的なチャレンジを実践する―社長の「情報発信」・・どれだけ粘れるか―Ⅱ
コツコツと「情報発信」を重ねて、容器に水が溜まるように「水滴効果」を狙うのが中小企業の方法論。
こうやって、販売促進に転用できる、分母としての有効なアーカイブが形成されるまで粘り続けるわけです。
一方、水を一挙に注ぎこんでざばざばと溢れさせるのが、マスメディアを使った大量の広告宣伝です。
この手法はもちろんそれなりに大きな効果はあるのでしょうが、膨大な広告宣伝費というコストを伴います。
しかも、その影響力は持続性に欠けるために、効果をあげ続けるためには、一度始めた広告をやめるわけにはいきません。
つまり、これは大企業向けというか、大企業しか採用できない手法なのです。
中小企業の場合、この大量広告宣伝作戦は、コスト面で無理、という事情もさることながら、そもそもこういった手法そのものに向いているとは言えないところがあります。
というのは、企業の力量として、瞬間的な大量発注に応えたり、膨大な在庫を抱えながら激しい商品リニューアルを繰り返していくことなどが難しいからです。
さて、話を戻しましょう。
中小企業経営者がコツコツと「情報発信」を続け、発信情報の分母作りに励んで、やがて水が溢れるところまで来たらどうすればいいのでしょうか。
ここから先は、次の2点を意識して「情報発信」に心掛けていただきたいのです。
それは「発信する情報のバリエーションアップ」という内的な面での質の向上と、「情報発信」の横展開、という外的なチャレンジです。
この両者はそれぞれどのようなものでしょうか。
つづく