覚悟を持って事に当たれば大きな道が開ける可能性が・・―「それこそ」がよかった時代は、実は「それでも」良かった時代だった―Ⅳ(おしまい)
ただ、この地縁血縁モデルを事業の現場まで持ち込んで、「それこそ」が最上位モデルとした地方におけるビジネス感覚がおかしかったのである。
少なくとも「それでも」よかったんだ、程度に捉えておいて、新しい時代のビジネス感覚を受け入れるべきだったのである。
残念ながら、地方はその呪縛(地縁血縁ビジネスモデル)から完全には解き放たれてはいない。
少なからず、古い世代にはそのモデルへのこだわりが残っているのである。
ただ、若い後継者たちを中心に、このモデルが通用しないことを実感せざるを得ない状況であることも確かだ。
そのことには、みんながうすうす気づき始めているのだ。
だからといって次のモデルが見つかったわけではない。
マーケティング力に決定的に欠けるために、見つけることができないでいるのだ。
この状況があまりにも長く続いたため、ちょっとまずいことに、ややみんなが疲弊し始めている。
気持ちが萎えてきているのである。
これを打破するためには、完全な割り切りによるモデルチェンジが必要である。
地縁血縁モデルによる「それこそ」が正しいとされた時代はとっくに終わった。
おそらく次のモデルは格段に複雑怪奇であろう。
その動きも極めて速い、と覚悟した方がいい。
その覚悟を持って事に当たれば、逆に大きな道が開ける可能性がある。
というのは、その「割り切り」や「覚悟」を自らに課し、思い切って実践できる人は極めて少ないからだ。
私はそれを実践した。
とはいえ、まだ中途半端だったような気もしている。
まだまだこれからチャレンジは続けるつもりである。
夜明けは近い。
おしまい