販売活動におけるユーザーとの接点―マルチチャネル戦略、現代の「情報発信」は一筋縄ではいかない―Ⅰ

「マルチチャネル」という言葉があります。

現代ビジネスには不可欠な考え方であり、取り組むべき実務上の仕組みでもあります。

「マルチチャネル」とはいったいどういったことを指すのでしょうか。

それは次のように解説されています。

 

―「マルチチャネル」とは、“顧客との接点が多様化している現代ビジネスにおいて、複数のチャネルを提供する戦略”を言う。

つまり、実店舗での販売やECサイトでの販売などを単体で提供するのではなく「実店舗で販売しつつECサイトも設ける」といった戦略である。

また「チャネル」とは英語の「Channel」であり、「経路、水路、道筋」といった意味がある。

マーケティングの業界においては「販売活動におけるユーザーとの接点」として使用されている。

つまり、実店舗での販売やECサイトでの販売、ソーシャルメディアやメルマガ、あるいはDMやFAXなどカスタマーと接点を持つものであれば全てがチャネルである。―(インターネットより引用)

 

以上、用語の整理をしてみましたが、現代ビジネスにおいては基本的な考え方であり、すでにご存じの経営者も多いことでしょう。

 

ここでちょっと大切なのは、「マルチチャネル」の意味が、解説文にあるように「チャネル」の直接の訳語である「経路、水路、道筋」といったものを指すのではなく、「複数のチャネルを提供する戦略」である、というところでしょう。

つまり、場合によっては、企業の販売戦略の中核を担う重要な考え方の一つということになります。

 

この「マルチチャネル」について、具体的な事例をもとに考察し、その戦略的な意味を深掘りしてみたいと思います。

 

 

つづく