変化をジャマする最大にして最強の力「ホメオスタシス」―脳の構造的支配から自らの意識を解放する―Ⅱ
人間が変わろうとするとき、それを最も邪魔するのが「脳の働き」である、という今回のお話。
それはいったいどういった脳の機能なのであろうか。
その点についてこのコラムでは次のように書かれている。
― このようなあなたの脳の「変化を止めようとする動き」のことを、専門的には「心理学的ホメオスタシス(心理学的恒常性)」といいます。
あなたの脳が最優先しているのは、残念ながら「今のままのあなたでいること」。
心理学的ホメオスタシスこそが、「あなたの変化をジャマする最大にして最強の力」であるわけです。
ここで大切なのは、まずは「自分が変化しようとしている時には、心理学的ホメオスタシスが働くのだ」とい事実を知っておくということです。
知っているのと、知らないのとでは、その時にとれる行動も大きく変わるはずです。―
「変化を邪魔する最大にして最強の力」が、自らの脳の中に内蔵されているというのは、人間の持つ生理的機能としては皮肉なものである。
この「ホメオスタシス(心理学的恒常性)」については、以前、脳について書かれた書物で読んだ覚えがある。
脳はごく自然に「変化を止めようとする動き」をするものなのだ。
どうあれそれは、当たり前の作用として脳を働かせるのであるから、いちいちそれを止めることはできない。
ここに書かれているように「自分が変化しようとしている時には、心理学的ホメオスタシスが働くのだ」ということを知っているという事実が重要なのであろう。
このことを知っていれば、冷静に対処のしようもあるのだろうが、知らなければ余計な不安といったものを抱え込むことになる。
つづく