〝心理学的ホメオスタシス〟の発動を知っておく―脳の構造的支配から自らの意識を解放する―Ⅲ

ホメオスタシスという脳の機能を知っていれば、変化に対する不安を払拭するのにきっと役に立つことだろう。

その点についてこのコラムでは次のように書かれている。

 

― 私も何か新しいことを始める時はドキドキしたり、不安を感じたりします。

でも、そんな時にも「ああ、これは〝心理学的ホメオスタシス〟が発動してるんだ」 と考えれば、すぐに冷静になれます。

心理学的ホメオスタシスの存在を知らなければ、その時の不安感や感情に戸惑い、右往左往しているかもしれません。

自分を変える行動をする時に、自分の変化を防げる力を知っておくことで、あなたが実現したいことを叶えるスピードも自動的に速くなるのです。―

 

つまり、何か新しいことを始めるときに感じる不安というのは、

「脳によるごく自然な機能の発動であり、特別なことではないんだ。」

という予備知識が効果的にそれを抑えてくれるというのである。

それでは、この脳による制限作用を取り外したならばどうなるのであろうか。

 

おそらく、人間はかなりいろいろなことにチャレンジするようになるのではないだろうか。

私は、近年よくテレビなどで見る、素手で垂直の絶壁をよじ登るシーンや、とんでもない急斜面をスキーやスノボで滑り降りるシーンを見ていて、彼らの脳の中はいったいどうなっているのだろう、と思っていたが、おそらく、意図的にこの危険を回避する脳の機能を停止させるか麻痺させて挑んでいるのだろう。

 

絶壁への登坂や急斜面のスキー、スノボの話はともかくとして、このコラムでは、人類が長い間挑んできた、ある事例の経緯について、次のように詳しく書かれている。

 

 

 

つづく