脳が最優先に考えていることとは?―脳の構造的支配から自らの意識を解放する―Ⅰ

先日、インターネットで面白いコラムを見つけた。

脳に関する分析を紹介したものである。

 

これを読むと、我々の意識がいかに脳に支配され、その機能のもとに考え、行動しているかがわかる。

もちろんそれは必要かつ重要な機能なのであるが、ときとしてそれによって我々は、無意識のうちに自分の可能性について蓋をしてしまっているのだ。

その文章は以下のような書き出しで始まる。

 

―あなたの変化を最もジャマするものは、何だと思いますか?

それは、あなたの「脳」です。

あなたは、生きていく上であなた自身の脳が最優先に考えていることを理解していますか?

生きていく上であなたの脳が最も大切にしていること……。

それは、「死なないこと」です。

つまり、あなたの脳は「(あなたの)生命の維持」を最優先に考えている。

ですから、あなたが「今、生きている」のであれば、 脳はあなたが何か新しいことを始めようとしたり、何かにチャレンジしようとすると、あなたが変化しないように、あの手、この手を使い全力でジャマをします。

「〝今の状態〟で生きていられるんだから、何かを変える必要はないだろう」 「頼むからチャレンジだとか余計なことはしないでくれ!」

といわんばかりに。―

 

私はこれを読んで、なるほどそうだったのか!と、思わず手を打った。

「人間基本的に保守的な動物である。

だから、なかなか変わろうとしないし、新しいことへのチャレンジにも腰が引けることが多い。

とはいえ、経営者の立場で、それが必要とわかっていても、変革を嫌う人が多いのは困ったものである。

もっと積極的に経営革新に向き合って欲しい。」

といったような提言を、たびたび声に出して主張してきたし、機会あるごとに文章にも書いてきた。

にもかかわらず、人はなかなか動こうとしない。

その根本的な理由が、上記のコラムを読んで腑に落ちたのである。

 

 

つづく