常に目標をもってチャレンジを続け、謙虚に新しいものを学び続けること―劣化したオッサンさんにならないために―Ⅺ(おしまい)

それでは最後に、真の「教養」を身につけるために、オッサンはどのように考え、行動したらいいのであろうか。

その点について、この書評では次のように結んでいる。

 

―わたしたちの成長は「経験の質」、すなわち「新しい経験の密度」によって大きく変ってくる。

多種多様な人たちとともに、さまざまな仕事をバラエティに富んだやり方で取り組むという「経験の多様性」が、良質な体験をもたらし、深い学習へと導くだろう。

 年をとっただけで「老いる」ことはない。

いくつになっても創造的で知的パフォーマンスが落ちない人々は、常に目標をもってチャレンジをし続けている。

劣化したオッサン社会に対するもっともシンプルな処方箋は、わたしたち一人ひとりが謙虚に新しいものを学び続けることなのである。―

 

ここでいう「経験の多様性」が良質な体験をもたらす、というのは長い年月をかけて積み重ねてきた様々な経験を、どのように編纂し、活用していくか、ということではないだろうか、と思う。

こればかりは、経験において絶対数の少ない若い人は、オッサンにはかなわない。

 

とはいえ、多くの経験を上手に編纂し、高水準の「経験の多様性」を身につけているオッサンは少ない。

それは多くの場合、限定された職域や職場、仕事へのアプローチそのものが幅広い「教養」をつけることを許さない環境にあったからではないだろうか。

 

これまでのオッサン社会は、多種多様な人たちとともに、さまざまな仕事をバラエティに富んだやり方で取り組む、という方法論に馴染んでこなかった。

「教養」の広がる余地が極めて限られていたのである。

 

本書では、オッサン自らがその殻を打ち破ることを勧める。

そのためには、常に目標をもってチャレンジをし続け、謙虚に新しいものを学び続けることが肝要なのである。

 

 

おしまい