電卓と決算表

確定申告の準備と青色申告・白色申告の違い

確定申告をする場合、何が必要なの?

 

確定申告の書類の準備

 

1、申告書(確定申告書Aまたは確定申告書B)。

確定申告書A:主にサラリーマンや年金所得者である人が使います。

もっと具体的に言えば、所得が「給与所得」「雑所得」「配当所得」「一時所得」のみで、予定納税額がない人が利用できます。

主に、給与所得者や年金所得者の方は基本的に確定申告書Aを利用します。

例えば、医療費控除や住宅ローン控除を受ける会社員の方はこちらを利用します。

申告の用紙はこちらからPDFでダウンロードできます。

 

確定申告書B:所得の種類に関わらず誰でも使用できる確定申告書です。

主に個人事業者や分離課税対象の所得がある人はこちらを使います。

分離課税の対象となる所得は、利子所得・配当所得・退職所得・山林所得・譲渡所得(株式、建物、土地など)が挙げられます。

 

申告の用紙はこちらからPDFでダウンロードできます。

 

2. 収入や所得を証明する書類

給与(退職金等)・年金・不動産・事業・株や土地建物の譲渡など所得の区分に応じて、収入や所得を証明する書類を用意しましょう。

また、配当金や報酬等の支払調書や、保険の満期返戻金等の計算書や通知書等も必要になります。

 

3、控除証明書

確定申告書に添付する控除証明書としては、生命保険控除証明書、地震保険控除証明書、小規模企業共済控除証明書などがあります。

社会保険料については、源泉徴収票に記載されてあるもの以外に支払っている保険料があればそれを見て申告書を作成していくことになるので、漏れなく用意して下さい。

 

4、医療費、セルフメディケーション税制に該当する医薬品購入の領収書

年末調整で控除を受ける事の出来ない代表的なものが医療費控除となります。診療代・治療代・入院費といったものは、人別、病院捌に領収書を取りまとめて集計しておきましょう。また、健康保険組合等から発行される「医療費のお知らせ」が、医療費控除を証明する書類として認められるようになりました。医療費のお知らせに記載してあるものに関しては領収書を取りまとめる必要がなくなりますので手間が省けるので便利です。

医療費があまりない方はセルフメディケーション税制も検討してください。この場合、その対象商品の記載のある領収書を用意する必要があります。

こちらの内容については以前掲載している、確定申告のやり方の記事をご覧ください。

 

5、寄付金やふるさと納税の証明書

ふるさと納税についてもっと詳しく確認したい方は、こちらの記事をご参照ください。

 

6、住宅ローンの年末残高証明書

平成30年に住宅を新築、購入、増改築したら住宅ローンの残高証明書に加え、登記事項証明書や売買契約書も準備して下さい。

又、増改築をされたら増改築等工事証明書が必要です。

耐震改修の場合は、市区町村や都道府県から発行される住宅耐震改修証明書が必要です。

 

7、通知カードや個人番号カード(マイナンバー)

 

 

青色と白色の違い

さて、確定申告の際によく聞く青色申告と白色申告の違いについてご案内します。

「青色申告のメリット」

例えば、以下のような特典があります。

・単式簿記での申告は税金計算の基となる課税対象額から10万円控除。複式簿記ならば、65万円控除

・赤字になってしまっても3年間は繰越

・家族を従業員にしている場合、その給料を経費にできます(専従者給与といいます)。専従者給与については「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出する必要があるので注意してください。

・30万円未満の償却資産を一括で経費に出来る(少額減価償却資産の特例

 

「青色申告のデメリット」

・事前申請が必要です。その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を税務署に提出します。なお、1月16日以後に新規開業した場合は、2か月以内に「青色申告承認申請書」を税務署に提出します。

・帳簿付けが複雑(複式簿記の場合)

 

「白色申告のメリット」

・事前申請が要りません。

・帳簿付けが簡単(単式簿記)。ただし、記帳と帳簿保存は必要です。

 

「白色申告のデメリット」

青色申告でご案内した特典が受けれません

 

終わりに・・・

現在は白色申告でも、記帳と帳簿保存が必要になりました。

複式簿記は難しいので単式簿記で記帳される場合は、青色申告の10万円控除を検討されると良いのではないでしょうか。