チャレンジ精神に欠けるのでは?―敵は誰なのか?ライバルを受け入れる度量が大事ーⅣ

関係性が濃いが故に、一度対立構造に至ったときは修復するのがなかなか難しい地縁血縁社会。

こういう構造的な問題から引き起こされたいがみ合いや足の引っ張り合いをこれまで身近で散々見てきました。

 

地域の経営者の目線は概ね内向きです。

これまで儲けることができたマーケットをいつまでも未練がましく振り返っています。

しかし、そこにはすでにかつてのような儲けの構造は存在しません。

 

こういった現在の経営環境で内向きになったとき、そこに存在する同業他社は邪魔者でしかないのです。

そうするとライバルである競争相手は「敵」でしかないことになります。

 

田舎の濃い人間関係の中で、しばしば激しいいがみ合いが勃発するのは、こういった理由によるのです。

目線を内側に向けている限り、この問題が解決することはないでしょう。

 

それではいったいどうすればいいのでしょうか。

その解決策のひとつとして、目線を内側ではなくに・・・つまりもっと広いマーケットに向ける、という方法が考えられます。

これまでより広いマーケットであれば購買人口も多いために、今のままよりもビジネスチャンスは広がるはずです。

 

ところが、このように明らかに、ビジネス上の視線を外に向けるしかないのに、なかなかそうしようとはしません。

それはいったい何故でしょうか。

 

それはたぶん、今まで地縁血縁社会を逸脱したより広いマーケットで勝負した経験がないので、どうしたらいいのかさっぱりわからないのです。

そういう意味では、私の目から見れば、地方の経営者はいま一つチャレンジ精神に欠けた人が多いと思います。

 

 

つづく