本当の「敵」は己(おのれ)自身―敵は誰なのか?ライバルを受け入れる度量が大事ーⅤ(おしまい)
地縁血縁社会の中で、身近なマーケットを取り合っていがみ合い、外に向かってはチャレンジしようとする人が少ない地方の地域社会。
こんな中でビジネスを行なっていく上での本当の敵は誰でしょうか。
そうです。
今までこうやって書いてきてわかる通り、商売を伸び悩ませている本当の「敵」は、その商売を行なっている己(おのれ)自身なのです。
もっと言えば、「自身の意識」と言っていいかも知れません。
商売が順調に推移していた頃の「敵」は同業他社でした。
しかし今はどこも伸び悩んでいます。
奪い合うほどの顧客も地方には存在していないのです。
昔、通用した商売の公式が、今まるで当てはまらなくなっているのです。
こういうときには自らを鼓舞し、何かしら創意工夫をして新しい道を模索せざるを得ません。
しかしながら、こういった動きがまるで鈍いのが地方の現状なのです。
狭い社会の中で、しぼんでしまったパイを取り合って、敵対している余裕など全くないはずなのに、そんなところに無駄なエネルギーを注ぎこんでいます。
そんな中で、もし骨のあるライバルが現れたならば、良き競争相手として、お互いに切磋琢磨すべきです。
いがみ合い、パイの取り合いに終始していたならば、お互いなんの得るところもないまま終わってしまうでしょう。
商売を伸ばしていくことを前提に考えれば、「敵」でしかない、自分自身の中にある「内向きの意識」・・・
これを打破することでしか道は開けません。
地方でくすぶっている多くの経営者は「大きなマーケットは外の世界にある!」と、信じてチャレンジしていかれることを願ってやみません。
おしまい