地方の活性化がうまくいかない大きな理由―地方におけるこの閉塞感はいったいどこからくるのかーⅠ
地域活性化に関する失敗事例について、木下斉という人のレポートをインターネットで見ました。
彼のレポートに対するコメントは、これが初めてではありませんが、私の経験も含めてこのテーマについて感想を書いてみたいと思います。
さて、木下斉氏の地方活性化に関する分析や意見は、これまでもこのブログで度々紹介してきました。
木下氏は「まちビジネス事業家」という肩書で、全国レベルで地域の活性化などを支援している専門家です。
著書も多数あり、私は彼の「地方創生大全」といった本を読ませてもらいました。
その彼がインターネット上にまた新たな意見、オピニオンをあげていたので触れてみたいと思います。
それは
―地方を滅ぼす「成功者への妬み」のひどい構造
「3つのネチネチ」で成功者はつぶされていく―
というタイトルで、今の地方における困った事態に鋭くメスを入れておられました。
その指摘は次のように始まります。
―今回は地方に巣喰う、複雑な「妬み」の問題について考えてみたいと思います。
地域活性化に資する事業において、すばらしい成果や業績をあげた人の共通点は「地元から離れれば離れるほど、その評価が全体的に高くなる」傾向にあります。
一方で、肝心の地元では、たとえ大きな成果をあげたとしても、そうした事業は「賛否両論」になることが一般的です。
普通なら「成功に続け!」となるはずなのに、その成果を讃えつつ、困難な事業に挑戦する者を育てる、という話にはなりません。―
今回の木下氏の指摘は「妬み」です。
「そんなものを取り上げる必要があるのか!」
と、お考えになるかも知れませんが、私にはよくわかります。
地方における過疎化がとどまることを知らず、地方の活性化或いは地方再生がうまくいかない大きな理由がここにあるからです。
木下氏の指摘する通り、地方では「成功者に続け!困難な事業に挑戦するものを育てよう。」といった雰囲気になかなかならないことは、私も肌で感じているところです。
つづく