創業時から広告費をケチるな!―「情報発信」それは明確になってきた社長の次なる課題―Ⅰ
先日、ある若い経営者が、私の事務所に「経営計画」を策定するためにやってきました。
これは、これから迎える将来の5か年について、今考えている事業上の構想などを、経営計画に落とし込んで今後どうなって行くのか見てみようというものです。
この計画策定には、朝からかかって場合によっては夕方遅くまでかかることもあります。
全体的な構想から、部門別の売上、それぞれの経費に至るまで緻密に考えて計画に落とし込んでいくからです。
その計画の中で彼が、かなりの予算を広告宣伝費につぎ込んでいることに少し驚かされました。
というのは、中小企業の経営者が、特に地方においてこれほどの予算を広告宣伝費に割くというのはかなり珍しかったからです。
興味深かったので、私は彼にそのことを問いかけてみました。
「広告費に随分予算をつぎ込んでいますね。何かお考えのあってのことですか?」
と。
そうすると、彼によれば、
「つぎ込めるものならばもっと広告宣伝費には使ってもいい。」
と、考えているとのことでした。
そんな風に考えるのには彼なりの背景があったのです。
それは、彼の所属している経営者の集まりで、売上目標についてみんなの前で発表するのだそうです。
その際、それを達成するために何を実行していくのか厳しく追及されるということでした。
そんな事情があったために、売上に直結する広告費は削れないとのことだったのです。
その会の指導者の先生にも
「創業時から広告費をケチケチするんじゃない!」
とはっぱをかけられていたようです。
つづく