「専門性」と「独自性」を併せ持った専門家集団の構築―専門性と独自性の間(ハザマ)を考える―Ⅲ(おしまい)
専門性の反対語は独自性ではなく、おそらく汎用性です。
独自性の反対語も汎用性といっていいでしょう。
我々は専門性と汎用性の境界線にある様々な分野に関して独自の路線を切り開くべきではないか、と思っています。
それは例えば、FP(ファイナンシャルプランニング)であっても、経営計画的なものであっても、リスク管理であっても、補助金の情報に強いということであってもいいと思います。
この境界領域というのは結構多岐にわたっていますので、すべてという訳にはいかないでしょうし、またどれか一つに完全に絞れるものでもありません。
しかしながら、何かしら得意分野を作るのは今後必須条件になっていくのではないでしょうか。
つまり、専門性を提供しているといっても、こちらがその専門領域の狭い分野に閉じこもってしまっては、利用する側から見ればあまり使い勝手がよくないことになります。
そこにニーズがあると見れば、我々は積極的に打って出るべきと私は思っています。
独自性というのは、専門性と汎用性の間にある有用な組み合わせが自在にできることを指すのではないか、と私は思っています。
何故ならば、それは既定のものではないために、他者から習っただけで習得できるものではないからです。
あくまでも自ら発見しそれを学習する必要があります。
こういったことが組織的に柔軟に対応できる専門家集団がこれからは必要とされ、多くのビジネスチャンスを掴んでいくのではないでしょうか。
独自性という切り口で全くものを考えない、対応しようとしない専門家はおそらく厳しくなっていくと思います。
一見相反する二つの概念、「専門性」と「独自性」これを併せ持った専門家集団の構築・・・これが私の今年の、いやこれから時間をかけて作り上げていく大きな目標の一つであります。
おしまい