軽井沢別荘滞在記―旧交を温めた2日間―Ⅷ(おしまい)

「なんだ!まだこんな時間かよっ。」飯も腹いっぱい食った我々は、さてどうするか、考える。

昨夜は3人でカラオケだったけど、今夜は4人そろっている。

「よっし、久しぶりに麻雀をするか。」ということになった。

 

なんとKは、麻雀セットまで準備していた。しかも、全自動マージャン卓付きのセットである。

ただ、まだ開封すらしていなかったので、みんなで梱包を解くところから始まった。

機械をセットして、仕様書をみんなで読んでみる。

多少ギクシャクしたが、ようやく機械をセッティングすることができて、久しぶりの大麻雀大会は始まった。

おじさんたちの麻雀は多少酔っぱらっているとはいえ、なんだかすごく慎重だった。誰もなかなか振り込まない。

 

結局地味な麻雀大会は、2回戦とも私の僅差勝利で、勝ち点は次回までキープすることにした。

ゲームが終わったのはそこまで深夜という訳ではなかったが、翌日のことも考えておじさんたちは休むことにしたのである。

 

翌朝、前日のお酒もあって、いつもよりやや遅く起きた私が上へあがってみると、Kはもう朝食の支度にかかっていた。

「朝風呂入ってこいよ。」という好意に甘えて、この日も朝風呂に。

風呂場のガラス窓は湯気に曇っているが、外の静かな林の様子が窺える。

風呂場にいても軽井沢ということを意識させるのだ。

   マッサージ機でくつろぐおっさん2人。

 

朝食を済ませた我々は、Oが今日の飛行機で、羽田から鹿児島に向かわなければならないということだったので、片付けものを終えてKの車で東京に向かって早速出発する。

50年以上の付き合いのおじさんたちは、車の中でもあれこれと話は尽きない。

 

馬鹿ッ話などにゲラゲラ笑いながら走っていたらたちまち東京に着いた。

Kの家の最寄りの駅で下してもらって解散となった。

 

2泊3日、私はパソコンも、携帯すらそんなに使うこともなく過ごした。

久しぶりにスコーンと仕事に関係のない、何もない時間を過ごすことができたのである。

旧交も温めることができた。

たまにはこんな時間もいいな、と思える2日間だった。

 

 

おしまい