目指すは「創造性」と「独自性」・・AI(人工知能)について考える―我々は仕事において何をなすべきか―Ⅴ(おしまい)

それでは「入力作業」のような分野が無くなった先にあるものは何だろう?

考え方としては「入力作業」がなくなるというよりは、「作業的な仕事」そのものが無くなると考えた方がいい。

 

作業的な仕事がなくなり、そこで稼ぐことができなくなった世界で、我々が実現しなければならない仕事の領域というものは、一体どんなことが考えられるのだろうか。

 

この点について私は二つのキーワードで考えている。それは「創造性」「独自性」である。

創造性・・クリエイティブな世界と、独自性・・オリジナリティを追求した世界である。

 

この二つは、まだコンピュータの能力の及ばない世界だろうと思っている。

創造性を発揮した結果としての独自性。

これらは、一組のペアとして考えるべき世界観であろう。

 

処理作業的な業務はAIに取って代わられるわけであるから、その先のこと、その次のことを考えなければならない。

AIは、人間の本来持っている「何か作り出す能力」を引き出すための余力を作ってくれる便利な道具である、と考えるべきだろう。

 

常にそういった意識を持って仕事に臨んでいれば、独自性に富んだ「新しい世界」が作り出せるのではないだろうか。

これは、能力の問題というよりは、意識の問題ではないかと思っている。

これからの経営において経営者は、常にこういった意識を持って自らのビジネスに当たったらどうだろうか。

 

 

おしまい