隔靴掻痒のビジネス支援―直接法か間接法か、悩んだ末に―Ⅸ(おしまい)

会計人の場合、そこまで踏み込まないようにしているケースが多い。

あくまでも内部の体制作りと大枠の目標を示すにとどまる。

つまり、内向きのアドバイスという範囲を超えることはない。

 

コンサルタントは、実際の市場を意識したレクチャーを行なわないとその存在意味がないような気がする。

顧客はおそらくそれを望むだろう。

つまり、外向きのアドバイスでなければならないのではないだろうか。

 

ここで、外向きが良くて内向きが悪いとか、どちらが優れているとか言うつもりはない。

それぞれ役割が違うということである。

 

ただ、会計人として内向きアドバイスというスタンスをずっと取ってきて、何か物足りないものを感じていることは確かである。

それはやはり間接的にしかコミットできていないという歯痒さだろうか、と思っている。

 

基本的には「経営計画の策定」という手法を守っていくし、それは意義のあることだと思っているが、今後「市場」を意識していく必要もあるだろう。

いわゆるマーケティングの世界である。

 

マーケティングに対する感覚が皆無の経営支援というのは難しいのではないかと思っているのだ。

コンサルタントとのスタンスについては今後も異なっていていいと思うが、マーケティングに関しては、これまでの我々の枠を少し突破して取り入れて行く必要があるのではないだろうか。

 

 

おしまい