地域企業の儲け方Ⅵ
次に「販売力不足」について考えてみたい。
「商品力」については主に農畜産業を例にとって述べてきたが、「販売力」については、商工業者にその課題を抱えるケースが多い。
販売力が不足しているとどういう事態に陥るのか。
売れない、在庫を多く抱える、資金不足になる、収益が悪化する、財務状況まで悪化してくる、会社が弱体化する、というサイクルになるのである。
つまり、「販売力」不足は商工業者の場合、農畜産業者と異なり在庫を抱えるという問題が発生してしまうために、黒字倒産を含めた様々な問題を引き起こすことになるのである。
とはいえ、「販売力」即ち「営業力」を急に身につけるのは容易なことではない。
これまで格別、営業に取り組んだことのない未経験者に「前のめりになって、どんどんものを売ってこい。」というのは酷な話である。
もちろん営業力が身につくのに越したことはないのだが、その前に「販売促進」に注力してはどうであろうか。
地方における商売の場合、こちらから情報発信をして、市場にアプローチするという発想に乏しい。
未だに「待ち」の姿勢が多いのだ。
もっと自社を案内する、宣伝するという姿勢が欲しいと思う。
つづく