郷ひろみという男Ⅱ(おしまい)

番組に登場した高名なボイストレーナーは、それまでアメリカでもトップクラスの歌手を指導してきた人で、通常どんな顧客もワンレッスンしか受けない人らしいが、郷ひろみには

「お前のレッスンだったら何時でもOKだ。」

という許可を出していた。

 

これは極めて異例らしい。

プラチナチケットの年間指定席を確保しているようなものである。

昔、そのトレーナーのもとへレッスンを受けに来た郷ひろみの熱意に打たれてのことらしかった。

 

そのほかにも、アメリカでのショービジネス界における人脈はかなりのものがあるようだった。

日本ではそのことはあまり知られていない。

 

この番組を見ていて、郷ひろみに対して二つのことを思った。

 

一つは、彼の努力の軌跡はどうやら本物らしい、ということである。

前述したように、いろいろ努力してきたとは聞いてはいたが、その中身がどれほどのものだったのだろう、と思っていた。

しかし、ニューヨークにおける人脈を見ている限りは、かなり頑張ってきたことがハッキリとうかがえる。

 

もう一つは、未だに衰えぬ上昇志向である。

もちろん前述の努力はそのためになされたものであろうが、それはこれからの飛躍に繋がっている。

少なくとも彼の意識の中では。

 

このあくなきチャレンジ精神

同世代としてしばらく目が離せないな、こいつ。

 

 

おしまい