マフラー雑感Ⅲ
ショップでチョイスしたのはスコットランド製、タータンチェックのものだった。
当時、カシミア製品はイギリスやスコットランド製のものが多く、国産のものはまだそんなに普及していなかったように思う。
濃いグリーンがベース地のそのマフラーは、落ち着いたタータンチェックで、どんなジャケットやコートに合わせても違和感はなさそうに見えた。
ウールとは明らかに違うその肌触りに軽く感動しつつ購入したことを思い出す。
値段は確か12000円だった。
さてそれ以来、何本のマフラーを購入したか定かではない。
タンスの中には明らかに二けたの枚数並んでいる。
カシミアの1本を愛用してからは、ほとんどカシミア素材のものしか買っていない。
マフラーは、特にカシミアのものとそれ以外では、肌触りに大きく差がつくような気がする。
色については、黒、紺、グレイ、ベージュ、といった基本色はそれぞれ持っている。
これらの無地はどんなファッションの時も重宝する。
2本目に買ったのは、やはりカシミアの真っ赤な1本だった。
青山にあったKentショップが店仕舞いをする頃、安くで手に入れたイギリス製のものだ。
ただ、鮮やかな赤はなかなか巻く機会は少ない。
つづく