「リトル・ミス・サンシャイン」という映画の中で、元ワルで今でもちょいちょい麻薬をやったりしている不良爺ちゃんが、孫のまだ小さい女の子にこう教える場面がある。

 

「いいかい。負け犬というのはな、負けることを恐れて何も挑戦しない奴のことを言うんだ。」

と、自信を失いかけていた孫を優しく諭すのである。

 

そう言いつつ、爺ちゃん自身あまりにも素行不良で、老人介護施設を追い出された過去を持つ、というところが面白い。

 

不良お爺ちゃんを演じるのは名優アラン・アーキン

この映画でアカデミー賞助演男優賞も獲得した。

 

この爺さん、孫にそう教えたあと、この夜もヤクをやってから眠りにつく。

そして、あくる朝目を覚ますことなく病院に運ばれてそのまま亡くなるのだ。

 

このとんでもない爺ちゃんを演じたアランアーキンは、「ミッドナイトガイズ」という映画では、場末の売春宿で親子以上に年の離れた2人のコールガールを相手に、昔取った杵柄の超絶テクニックで散々手玉にとって夢中にさせたあと(尤もそのシーンは写っていないが・・)、その夜のうちに心臓発作かなんかであっさり死んでしまう、という役を演じている。

 

 

つづく