税理士報酬を考えるⅣ

条件の第二として顧客の側が、税理士の持つノウハウをどれだけ活用できるかにかかっている。

税理士の役割を、経理の後処理、税金の計算だけで終わらせていたのでは所詮「経費」にしかならない。

 

とはいえ、料金との見合いで顧客の方にも「処理をできるだけ安価にやって欲しい。」という心理は働く。

処理だけを限定的に頼むのであれば安価にできるだろう、ということを今はみんなが知っている。

 

実際、便利で安価な会計ソフトはいくらでも手に入る。

また、税理士側の値下げ競争も留まるところを知らない状況にある。

処理だけであれば安価で済むのではないか、と顧客が考えるのは無理のない環境なのだ。

 

しかし、それではあまりにもったいないではないか!というのが私の考えである。

というのは、税理士はそのキャリアの中で、通常複合的な能力を有しているからである。

 

先述したような「未来志向」を持つという条件下ではあるが、その専門性は、事業を行なう経営者にとって様々な角度から役に立てることができる。

それは中小企業の経営者と二人三脚で歩んでいく最も身近なパートナーとして相応しいポジションにいるからである。

 

 

 

つづく