本を読むことについて(パート2)Ⅰ
以前、このブログで「本を読むことについて」という題材で、本を読んだり、勉強したり、知識をつけるということについて、一般的な見解とは異なる観点からの考え方を紹介した。
それは経営コンサルタントの牟田學氏が書かれた「社長のいき方」という本の「『独自性』こそ繁栄の原点」というテーマの項で書かれていた見解である。
ここで牟田氏は、自分で本を書き起こすとき他の本は全く読まないようにしたことを述べておられたのである。
つまり、オリジナリティーを発揮しなければならない場面では、創造力こそが大切で、模倣や真似事からは新しいものは生まれないと書かれていたのである。
普通、我々が本を書き起こすとき多くの文献にあたる。
それは、ほとんどの場合本の内容をまとめ上げるプロセスにおいて、先人の優れた智慧を紹介したり、記述に正確性を期すためである。
しかし、自分の体験した独自のノウハウや、その体験から学んだエッセンスを紹介するときは、他の書籍に書かれた情報は邪魔になるというのである。
つまり、自らのオリジナリティーが失われるというのだ。
これは私にとって、全く新しい見解であった。
とはいえ、考えてみれば我々実務家が書くのは学術論文ではないので牟田氏の意見はとても参考になった。
つづく