世の中には2通りの人間がいる、それは・・・―「ジョーク」について考えてみた―Ⅰ
ドラマのセリフやちょっとした読み物などで使われる表現に次のようなものがある。
「世の中には2通りの人間がいる。それは○○のような奴と××のような奴だ・・・」
例えば「世の中には2つのタイプの人間がいる。それは金に使われる奴と金を使いこなす奴だ。」
「世の中の男は2つのタイプに分かれる。それは女に騙される馬鹿と女を騙す馬鹿だ。」・・・
うーん、どうもあまり気の利いた的確な例文を思いつかない。
しかし、映画のセリフなどの中には、「なるほど言い得て妙だ!」と思わず膝を打ちたくなるようなものもある。
そんな中、これってあるよな、と思うものを思いついたので、そのこと自体を掘り下げてみたい。
それは次の2つのタイプのケースである。
その2つのタイプというのは、
「世の中、ジョークを飛ばす人間と、まるで言わない人間の2通りに分かれる。」
ということである。
職業柄、いろいろな人と会話を交わすが、その会話の中にジョークを交える人は本当に少ない。
ジョーク・・・少し表現を変えればユーモア、ウィットということになるのかも知れない。
ジョークは日常的なコミュニケーションの中で、ちょっとした笑いを誘う行為なのに対して、ユーモアやウィットというのはもう少し高尚なレベルになるのだろうか。
まあどちらにしても、会話の中に、少し本筋から外した余白の部分を作るのがジョークやユーモアの世界であろう。
だからそこには、ちょっとした誇張や架空の世界が含まれることになる。
例えば、私の事務所の副所長でもある女性税理士を新しい関係先などに紹介するときなど
「弊社の副所長です。影のボスとも呼ばれており、私も他の男性社員もとても頭が上がりません。」
などと余計な紹介の仕方をしたりする。
もちろん、その場の状況や相手の立場などによって、できるときとできないときとはある。
ただ、緊張の初対面の場を少しでも柔らかい雰囲気にしたいので、そんなセリフを吐いたりするのだ。
そうすると、彼女も
「もう!!ちょっとやめて下さい。話半分に聞いてくださいね。」
と応じて、和やかに面談などが始まるのだ。
こんな感じでコミュニケーションを始めることが結構多い。
女性の部長(右)と課長(左)です。
どちらにも頭が上がりません。
つづく