『部長』だったらできるんですが・・・―おかしなビジネスマナー、さらに深堀り―Ⅰ
先日、書き終わった「おかしなビジネスマーについて」というタイトルの連載ブログ。
ここにおいて、追求しきれなかった大事なテーマがありましたので、少し深く掘り下げてみたいと思います。
先日のテーマで取り上げた「おかしなビジネスマナーを生産し続けるおじさん」について考えてみたいのです。
あのブログで参考にしたのは、インターネットで見つけたコラムでした。
その最後は次のように結ばれていました。
― 日本のビジネス社会ってある意味楽チンで、その無限にあるルールに慣れるだけで特に才能がなくても一人前扱いされるんだけど、そんなことをしているうちに、ずっとシンプルなビジネスルールの国に主役の座を奪われて、気がつくと家電もパソコンもスマホも産業ごと蒸発している。
本当に無限に出てきます。
ビジネスマナーが最小限でシンプルな国にどんどん負けてくいが、日本の場合には、無限に増殖していくような気がします。―
ここで気になるのは
「無限にあるルールに慣れるだけで特に才能がなくても一人前扱いされる」
というフレーズです。
まさにここのところが大事で、そういったルールが苦手で、ややはみ出したような人材は、組織の中において出世街道から外れてしまうといった現象が起きていたのではないでしょうか。
逆に言えば、この激動の時代にそういった変化に対応可能な人材よりも、組織の中でそつなくこういったルールをこなせる人材だけが、上からの覚えがよろしく出世してやがて管理職になる、といったことを繰り返していたことになります。
このブログを書きながら思い出したことがあります。
それは、以前やはりインターネットで見つけたコラムで、中高年の転職について述べたものでした。
筆者は確か、中高年の人材を専門に転職を支援する会社を運営している経営者だったと思います。
そのコラムでは、リストラの憂き目にあい、転職を希望する中高年の男性と面談し、
「あなたにはどんなスキルがありますか?」
と聞いた際の話が書かれていました。
その質問に対して、
「困ったような様子だったが、しばらく考えた末に「『部長』だったらできるんですが・・・」と答えた人がいた。」
と可笑しいような笑えないようなエピソードが紹介されていました。
部長以上だったら出来るんですけど・・・
と、言われてもなあ・・・
つづく