日本経済衰退の一つの要因?!?―「おかしなビジネスマナー」について―Ⅳ(おしまい)
「日本の文化で賛同できない事」というテーマで書かれていたコラムに登場する「日本の不思議なビジネス慣習」の数々。
ここまで、名刺の取り扱い、E-Mailの使い方、ビールの注ぎ方といった項目について見てきましたが、「不思議な慣習」についての記述は次のような指摘で終わっています。
― 日本のビジネス社会ってある意味楽チンで、その無限にあるルールに慣れるだけで特に才能がなくても一人前扱いされるんだけど、そんなことをしているうちに、ずっとシンプルなビジネスルールの国に主役の座を奪われて、気がつくと家電もパソコンもスマホも産業ごと蒸発している。
本当に無限に出てきます。
ビジネスマナーが最小限でシンプルな国にどんどん負けてくが、日本の場合には、無限に増殖していくような気がします。
追加
ZOOM関連のマナーも絶賛増殖中です。
・音声はミュートが基本
・上司より先に入り後に退出 ―
この最後の指摘が、日本企業の衰退、ひいては日本経済衰退の一端をよく表していると私も思います。
無限とも思えるどうでもいいようなビジネスマナーの増殖は、それを覚えるために肝心な能力とエネルギーを消費しつくし、もっと大事な発想力であったり、オリジナリティーといったものを見事に減殺してしまったのではないでしょうか。
ときどき、テレビなどでマナー教室の一部といった風景を紹介することがあります。
番組では、中年の女性講師などが自信満々に、こんなことは社会常識として知っていて当然、といった風情でしゃべっています。
しかし、中には『ホントにそんなのが常識なのかよ!』と突っ込みたくなるような内容のものも多々あります。
そもそもこれは、賛同できるとかできない、といった話ではなく、今すぐどうにかしなければならない常識というか悪習でしょう。
なるほど、こんなことにこだわっていたために、日本のビジネスは30年以上にもわたって、世界に後れを取り続けたのです。
国際的なビジネス環境を考えたとき、むしろ、止めていくべき、わけのわからないマナーが横行しているというのに、さらに新しいものが付け加えていかれる、というのですから、なにをかいわんやです。
いつまでも、こんなことをやっていたのでは、世界のビジネス事情に追いつくどころか、ますます乖離していくだけのように思えます。
自由闊達な企業文化のもとで活性化しようぜ!!
おしまい