自分で思いついたやり方をとにかく試してみる―私が料理をいとわない理由、創意工夫が面白い?!?―Ⅳ
やむなく受け入れざるを得なくなった独り暮らし。
家事の中で、最後の課題として残った料理へのチャレンジも、当初、フライパンのありか一つわからずに四苦八苦したが、ようやくキッチンのレイアウトも、自分なりのものとし、料理への臨戦態勢は整ったのである。
と、まあそんなに大袈裟に書くほどのこともなく、(料理を)作るための道具の配置がだいたい自分なりに収まったので、以前よりはちょっとやりやすくなった程度のことである。
そもそも、使う道具は極めて限られているため、必要なものが手早く取り出せればそれでいいのである。
さて、ほぼ毎日作るとなると、レシピに対する基礎知識不足がやはり問題になってくる。
今まで、そんなに多くのバリエーションを手掛けたことがないため、炒め物などワンパターンになりがちである。
そこで、それを避けるために、考えられる手立てとしては、
・料理本を買ってくる、
・SNSなどネットでググってみる、
・カミさんや職場の女性などに直接聞く、
・料理教室に通って教えてもらう、
といったことが考えられる。
料理教室はともかくとして、当初、本を見たりネットで調べたりというのは実践してみた。
ただ、それをそんなに習得もしないうちに、私は上記のやり方に加えて「自分で想像して勝手に作ってみる」というアイテムを加えた。
「自分で思いついたやり方をとにかく試してみる」といってもいいかも知れない。
これは意外に早くから取り入れることとなった。
というのは、最初、本に書いてある通りに作ったり、ネットのレシピを見ながら作ったりしていたのだが、その通りに作るのがだんだんめんどくさくなってきたからである。
根がめんどくさがりなので、細かい指示通りに作るのがどうも苦手である。
その料理全体の「感じ」をつかんだら、あとは「着地点」を想像して、材料や作るプロセスをなんとかそこへ持っていく、というやり方に切り替えたのである。
ときには、本やネットでチラッと見た料理を、ほとんどヒント程度にしか参考にしない場合もある。
「着地点」としてだけ参考にさせてもらって、自分好みでそこに近い仕上がりに持っていく、というやり方なのだ。
そんなやり方で作っていたら、そのうち、完全に想像だけで作れるようになってきた。
その日、家にあった材料から、「こんなものでも作ってみようか。」と想像して、料理を始めるのだ。
耐熱皿を使って「焼く料理」が増えました。
つづく