デッドスペースにはならなかった私の書斎―眺書三昧・・本に囲まれて暮らしている―Ⅳ

20数年前、自宅を建てた際に、設計士に頼んで家の北側に書斎を一部屋組み込んでもらった私。

書斎というのは、その家の主(あるじ)(ほとんど男)が欲しがるわりには、結局使わなくなるケースが多い、といわれているスペースです。

典型的なデッドスペースになりやすい空間の一つらしいのです。(ちなみに「客間」というのも、そうなる確率か高いようです。)

 

しかしながら、幸いにも私の場合はそうはなりませんでした。

一日のうち、必ず何時間かはここにこもって、何らかの作業なり必要な取り組みなりを行なっています。

 

以前私は夜型で、夜半までゴニョゴニョと何かやっていたものでしたが、近年は、夜、書斎でデスクに向かうと、5分もしないうちに眠くて眠くて、もうもたなくなります。

何か書くどころではありません。

 

といった事情もあって、近年はすっかり朝方になりました。

こういうと、なんだかとても健康的で健全な日常のように聞こえるかも知れませんが、年齢を重ねて、朝早く目が覚めるようになったから、ということに過ぎません。

 

本当はもう少し遅くまで寝ていたいのですが、早朝、一度目が覚めたらもう眠れないのです。

仕方なく起きて、書斎のデスクに向かうことになります。

 

ただこれでいいこともあります。

それは、何か懸案のテーマとかあって、ずっとそのことを考えていたときなど、睡眠をとっているときに解決のアイデアが、明け方まるで凝縮されたように脳に集中することがあるのです。

 

これは、睡眠中に、それまでインプットされた様々な情報が脳の中で整理される現象らしく、明け方にはそれが整然とまとめられて、懸案事項の解決への糸口となる現象のようです。

まあ、いつもいつも起こる現象ではないのですが、これをつかめたときは、ガバッと起きて真っ直ぐ書斎に向かい、キーワードを忘れないうちにメモします。

 

それから歯を磨きトイレをすまして、再び書斎に戻り、そのキーワードをもとにブログなりコラムを書き始めるのです。

このパターンをつかんだときは、結構いい内容の文章が書けるので、見逃すわけにはいきません。

 

つまり、書斎に必ず私がいる時間というのは、この朝のひと時ということになります。

この或る意味、私のゴールデンタイムをこれからも大事にしていきたいと思っています。

 

               すぐメモる。

つづく