0から1を生み出すのは極めて困難―経営者がアウトプットという生みの苦しみを克服するには―Ⅰ

よくいわれることに
―人は、仕事に取り組む上で1を100にすることは、頑張ればできない挑戦ではない。

しかし、0から1を生み出すのは極めて困難であり、実際誰もなかなか挑もうとはしない。―
といった言葉があります。


私は、税理士という仕事以外に、アウトプット(情報発信)の重要性とその戦略的な展開についてコンサルティングを行なったり、他人にレクチャーする立場にありますが、残念ながら実際にそれ(「情報発信(アウトプット)」)に取り組もうとする人は少数派です。

何故そんなことになるのか考えてみました。


おそらくそれは、アウトプットはとてつもない労力を要するのではないか、という印象があるからだろうと思います。

確かにアウトプットには、どうしても「書く」という基本的な側面がある以上、ある程度の苦しさが伴うことは避けられないのです。


ところで「書く」という作業に対しては、皆さん何故そんなに及び腰になるのでしょうか。

取り掛かるまでの気持ちのハードルが、何故そんなに高くなるのでしょうか・・・・

それはまさに、「書く」という行為が、冒頭で述べた0から1を生み出すという取り組みにほかならないからです。


あるテーマに沿って、資料やデータを調べて自分の考えをまとめ、言葉や表現について吟味し、それをまっさらな原稿用紙(今であれはパソコン)に書き始めるということは、普段そんな作業に慣れていない人にとってはとてつもなく億劫なことに思えるでしょう。

一方、いつものようにやり慣れているルーチンの仕事であれば、誰しも取り掛かるのにそんなに抵抗は感じないはずです。


しかし、「書く」という作業は、ほぼ毎回0から1を生み出す取り組みとなります。

いつも書き慣れている私でも、コラムやブログの書き出しには苦労します。

それはまさに毎回0から1を生み出さなければならないからで、これは私が普段取り組んでいるほかのルーチン的な仕事とは明らかに異なります。

 

             こういう本も出ていますが・・・・・

つづく