映画「スティーブ・ジョブズ」に学ぶことⅡ
作る方の想像力の範囲については、通常上記のようなことがいえるのであるが、それを購入し使う方の立場にも同じことがいえる。
世の中のまだ見たこともない、触ったこともないものに対しては普通の人はまず手を出さない。
素人である一般の消費者が、こういった機器を
「なかなか面白そうじゃないか。」
と、ホイホイと購入することなどまずあり得ないのである。
人は基本的には、保守的な動物なのである。
したがって、スティーブ・ジョブズがそういった瞬間に描く未来形の様々な機器やコンテンツは、まだ一般の人や普通の消費者が欲しがるものではない。
ところが、彼の頭の中ではそれらが普及し、多くの人がそれを喜んで使う姿が目に見えているのである。
こういったスティーブ・ジョブズ特有の天才的な閃き考え方、それを現実のビジネスとして実現していく一連のプロセスは、一見一般のビジネスマンには無縁の高度なレベルの世界に見えるかも知れない。
しかし、こういった彼のビジネスセンスも少しずつ分解して分析してみれば、我々目線のレベルにも応用できるものが多々見られるのである。
つづく