「情報発信」は経営者が果たすべき最も大切な責務の一つ―経営者が常に先を見る癖をつけるために―Ⅳ(おしまい)
経営者が、情報のインプットとアウトプットに取り組むことが、自らの経営にとって、いかに大きな効果を発揮するか・・・
その効用について気付いている経営者が少ないのは何故でしょうか。
それは次の二つの要因が考えられます。
一つは
「そもそもアウトプットすることそのものを必要だと考えていない。」
ということです。
こういった試みに、初めから「思いが至っていない。」というべきでしょうか。経営者の心の中に、アウトプットのシーズ(種子)すらない状態です。
もう一つは
「アウトプットすることが、自らの経営に有効だとは思えない。」
というものです。
これは、
「今の世の中、いろいろな形でアウトプットが成されていることは知っているが、それが経営にプラスに働くとは思えない。」
という状況です。
大半の経営者は、このレベルにあるのではないでしょうか。
いずれにしても、この状況を打破しない限り情報発信の恩恵を受けることはありません。
逆に、この一歩を踏み出せば、それを実践している経営者がまだ少ないだけに、経営に対するプラスの効果は計り知れないと言えましょう。
このように、経営者の行なう「情報発信」という一つの試みが、経営全体に大きな影響を及ぼすとすれば、このことの意義はさらに深いものになるのです。
ほかの社員では代わりの効かない、この「情報発信」が発揮する大きな効果を実現できるのは社長だけです。
それは「情報発信」を続けることによる他との「差別化」、という現実上の効果のみではありません。
ここまで述べてきましたように、未来への指針をも示してくれるのです。
つまり、「情報発信」は、社長が果たすべき最も大切な責務の一つと私は考えます。
今日も続ける情報発信
おしまい