高齢者受難の時代に何かいい知恵は?―劣化したオッサンさんにならないために―Ⅶ

さて、年長者の持つ価値が失われている要因の3番目として、次のような現代特有の現象が挙げられている。

―3番目に「寿命の増進」が挙げられる。平均寿命が短かった時代では、貴重な経験値を有している年長者が重宝された。

しかし平均寿命が飛躍的に伸長し、年長者の人数が増えてくると、年長者が有していた知識や経験の希少価値目減りしてしまう。

 以上の理由から、「年長者ほど能力も見識も高い」という前提は、これからの時代では成立しないといえる。―

 

「長生き」というのは、古今東西を問わず、社会全体として、ありがたく目指すべきものである、とされてきた。

とはいえ、健康への知識不足や医療技術の未発達などの理由により、人は今ほど長生きはできなかった。

 

そんな中で、たまたま長生きすることができた人は、少数派であり、大事にされその経験が珍重されたのである。

しかし、今や年長者の人口(仮に高齢者を65歳以上とすれば・・私もその仲間だが・・)は、若者のそれをボリュームで上回っている。

 

そして、この層は年金問題や高額な福祉の予算において、もはやマイナス面の方が表に出てきているのだ。

もちろん高い見識を持つ立派な老人も存在することは間違いないところではある。

しかしながら、相対的にその割合は少なくなってきており、前述の2つの要因も合わせてその価値が下がってきているのである。

 

ここまで見てくると、いやはや高齢者受難の時といえよう。

江戸小噺に出てくる「ご隠居さん」や「大家さん」といった知恵袋であり少々ややこしい問題なども無難にまとめるといった年長者ののどかなイメージは消えつつある。

 

こんな時代、年長者の価値を高め、社会的に大事な存在としてキープできるようないい知恵はないものだろうか。

その点について、この書評では次のようにまとめている。

 

 

つづく