それぞれのメディアに存在する良いとこ悪いとこ―世相から推察するメディアの影響力―Ⅳ(おしまい)
さて、現状のマスメディアの劣化ぶりと、その情報に唯々諾々と従っていることの馬鹿馬鹿しさと危険性について述べてきたが、こういった情報に惑わされず、自分なりの自律性を保つにはどうしたらいいのであろうか。
一つは、近年出版されている書籍の中にそのヒントがあると思う。
かつては戦前の日本の立場を擁護するオピニオンを表明しただけで、右傾化した危険分子とのレッテルを貼られていたが、今、近現代史がかなり見直されている。
かつての日本の立場を「悪」とするだけの論調はかなり見直され始めている、と言っていいだろう。
また、そうでなければならない、と私は思っている。
安倍政権は、そんな日本の立場(見直し始めた)を、日本政府として初めて表明したのではないか。
それだけに風当たりは強い。
特に旧メディアのほとんどはそういうスタンス(反対する)をとっている。
私は、安倍政権はこれにめげずに今のスタンスを堅持してもらいたいと思っている。
そうでなければ、私たちの世代がそうであったように、自国に対する自虐的な歴史観を持ったままになりかねない。
前述したように、それを修正する力がネットの世界には存在するのだ。
取り方さえ間違わなければ、かなりリアルなバイアスのかかっていない情報が取れるはずだ。
今は若い世代でなくても、宅配の新聞を取りやめにする層が増えているらしいが、そこには一定のメリットもある、と私は思っている。
紙面を大きく一望できる利便性は捨てがたい。
いずれにしても、良いとこ悪いとこ、それぞれのメディアに存在するのだ。
私は、情報を受ける側はその特徴をしっかりと捉えた上で使いこなせばいい、と思っている。