しっくりこない「タカ派」「ハト派」という区分け―世相から推察するメディアの影響力―Ⅰ

 

先日、読売新聞が毎月行なっている世論調査の結果が発表されていた。

その中で安倍内閣に対する支持について面白い結果がでていたので、私なりの見解を述べてみたい。

読売新聞の総体的な分析は次のようなものだった。

 

―安倍内閣への支持は、男女別で「男高女低」の度合いが歴代で最も大きく、年代別では若年層の支持が高齢層よりも高いという特徴が浮かび上がった。―

ということである。

 

タカ派のイメージの強い安倍首相は、どうも女性からの受けがあまりよくないようだ。

男性と女性の支持率の差が１０ポイント以上ひらいており、歴代内閣の中で男性の支持が女性を最も大きく上回っているらしい。

 

ただ、個人的な感想でいえば「タカ派」「ハト派」という区分けも私にはあまりしっくりこない。

「タカ派」が攻撃的で「ハト派」が平和主義者かといえば、そんな単純な分け方には疑問が残る。

 

そもそも日本では、韓国や中国、北朝鮮などの国々に毅然とした態度をとれば「タカ派」のレッテルが張られるようだが、これらの国々の日本に対する意識や態度を見ていると、そうして当り前だろうと思う。

今までの政治家がだらしなかっただけだ。

 

また、野党の多くが「ハト派」だとすればなおさらである。

この連中にもしも政権を任せたならば、「ハト派」のレッテルのもとに、国際関係において、どんなに後退させられるかわかったもんじゃない、と、危惧するのは私だけではないだろう。

 

とはいえ、安倍政権のそういったハードなイメージは女性には嫌われるものらしい。

私は、どっちかといえば、普段女性の意識や立場に味方する方である。

しかし、この件だけは男性陣が、政治というものを冷静に見てくれているのがせめてもの救いである。

 

 

つづく