ストーリーは時代を超えて昇華される―ジェネレーションギャップの回避を可能にする方策とは―Ⅳ(おしまい)

祖母が語った祖母の会社のストーリーは、いろいろな意味で示唆に富んでおり面白かったのですが、そんなストーリーを周りに押し付けるということはしませんでした。

とはいえ、祖母の生き方や人生哲学のようなものは、なんとなく祖母を取り巻く人々に伝わっていたように思います。

 

成功体験を押し付けるという行為と自社のストーリーを共有するという行為は一見同じようにも見えますが、これは似て非なるものと言えるでしょう。

何故ならば、成功体験という言わば賞味期限の短いノウハウは時代と共に劣化しますが、ストーリーは時代を超えて昇華され、企業の理念哲学といった重要な要素を形成していくからです。

 

しかし、驚くほどそこを伝えようとする先代経営者は少なく、成功体験に基づくノウハウだけを押し付けようとするのです。

そして大抵の場合、それはうまくいきません。

 

何故ならば、それは前述のように劣化したビジネスモデルに過ぎないからです。

また、後継者もうすうすそのことには気づいていますので、中途半端にしかそれに従おうとはしません。

 

どうして、肝心な方のストーリーを伝えようとしないのでしょうか。

それは、会社の持つストーリーという無形の資産が、そういった高い価値を持つと認識されていないからにほかなりません。

 

何がストーリーと言えるような無形の資産なのか、何が魅力的で何がそうではないのか、といった仕訳は、経営者である当事者だけで見極めるのは難しいかも知れません。

私は、そのコンテンツ化と伝えるためのテクニックをコンサルティングする仕事もしています。

後継者問題に悩む、先代経営者と次世代経営者の双方に是非この内容をお伝えしたいのです。

 

 

おしまい