まずは現在の数字を掴むこと―ラジオ放送、直接の問合せーⅢ
利幅が取れず、差別化された商品を開発したり新商品を取り扱ったりする余裕がほとんどない現状・・・・・
余裕のない経営というより、日々の業務に追われてこのご主人は、いささかくたびれていました。
そこで、一度でいいから立ち止まって、何をどうすればいいのか考えてみたかったようなのです。
ただ、そのとき誰に相談すればいいのか、ずっと悩んでいたのです。
そのために、以前から私のラジオ番組は気になっていた、とのことでした。
客:「既存商品だけでは価格競争になってしまいます。
他にないような商品を開発したいのですが、そのためにはお金がかかります。
そのお金を稼ぎ出すためには利益が欲しいのですが、既存商品では利幅が稼げません。」
私:「問題の解決のためにやらなければならないことが、鶏が先か卵が先か、みたいな話になって、なかなか突破口が見えてきませんね。」
客:「その通りなんです。
どうやったら現状打破できるのか、先が見えません。」
聞けば、経理体制もまだまだで、現状の正確な数字も掴んでいないようでした。
つまり、課題だらけだったのです。
私:「いろいろな問題点があって、何から手をつけていくのか、優先順位をつけたいところなんですが、その前にやることがあります。」
客:「はあ・・・なんでしょうか?」
私:「まず、現在の数字を掴まなければ、どんなことができるのか、或いはできないのか、何とも言えません。
今の事業の規模や力量以上に無理なことはできませんから。
これからやるべき課題に優先順位をつける前に、足元の数字を掴んで教えてください。」
まずは、この点を押さえてもらって教えてもらわないことには、こちらも突っ込んだことは言えません。
つづく