バーチャルとリアルの間を埋めるもの―パーソナルな情報発信とメディアによるチェック機能―Ⅲ

さて、情報発信についても、このリアル店舗を持つということと似たような指摘ができると思います。

ネット上或いはSNS上で経営者が情報発信を続けていくことは極めて意義深く必要な行為である、とこれまで述べてきました。

しかし、それだけでは何か物足りないということです。

 

それは、SNSという媒体は、完全にこちらのコントロール下にあり、どんな内容であろうが如何様にでも情報発信できる状況にあるからです。

もちろん、下手なことを書いて「炎上」の危険性がない訳ではありませんが、常識的な線を外すことがなければ、基本的には思うままに自由なことが書けるわけです。

 

ところが、マスメディアを通すとなるとそうはいきません。

放送や発行の前に必ず第3者のチェックが入ります。

それはコンプライアンスを含めた内容のチェックだけではなく、表現等の手直しも含めてできるだけ他者に伝わりやすいように添削されるのです。

 

つまり、ともすれば主観的に過ぎたかも知れない、こちらサイドの情報発信の質も高めてくれることになります。

第3者の基本的な法務上のチェックと文章の質的グレードアップが図られ、まさに一石二鳥という訳です。

 

私自身かなり慣れてきたこともあり、例えばFM放送の際などに、うっかり不適切な表現を使ってしまった、ということはまずありません。

とはいえ、ちょっと行き過ぎたかな、といった言葉を使ったときはパーソナリティーがすぐ修正的な表現で言い直してくれますので、「あ、これはまずかったな。」と次から気をつけます。

 

 

つづく