意識を変えなきゃ始まらない―マーケティングの不在は恐ろしいことに・・―Ⅱ
中小企業を支援するという立場から言えば、経営者の「意識」が変わらないとどういうことになるのか。
その基本的な構造は、順追って説明すると次のようになるのだ。
・昭和に創業した経営者は強烈な成功体験を持っている。
・平成、或いは21世紀に入ってビジネスの価値観が相当変わったにもかかわらず成功体験当時の意識を変えられないでいる。
・あれほどうまくいった商売が頭打ちどころか下降の一途をたどっている。
・21世紀に入ってしばらく経ち、いよいよ世代交代の時期に入った。
・後継者は基本的に先代の教えを学んでいるために、現代のビジネス観に合わせられないでいる。
・にもかかわらず、後継者は学ぶべき対象を発見できずにいる。また、積極的に学ぼうという意欲や意識にも欠けている。
・時に新しいチャレンジを行なおうとしても、昔に比べて経営環境が厳しい(人口減、購買力の低下等)上に、先代の理解を得られず挫折することが多い。
・後継者は意欲を失い、惰性で商売を続けるのみとなる。
・意欲には欠けるが、過去の資産があるために赤字でも経営はしばらく続いていく。
・それでもやがて資金繰りの悪化、その他様々なマイナス要因により廃業を迎える。
悪い方の典型的な例を上げれば上記のような流れになるだろうか。
これらの項目について、詳しく考察していきたいと思う。
つづく