メディア化戦略とブランディングⅦ
さて、今回のシリーズのタイトルは「メディア化戦略とブランディング」だった。
最後にそのメディアとブランディングの関係について触れておきたいと思う。
これまで述べてきたマーケティングとメディア、ブランドについての関係性について小林氏は次のように書いている。
― 誰でもあらゆる素材を入手でき、安価にアセンブルできるこの時代において、このビジョンを描く能力を備えていないトップが率いる企業は、いとも簡単にコモディティー化の波に巻き込まれてしまうのではないでしょうか。(中略)
メディアが作り手の思想を色濃く反映したものならば、企業メディアもトップのビジョンを反映したものとなります。
トップのビジョンとそれを支柱とした躍動感に満ちた組織がメディア化戦略を駆使したとき、素晴らしい効果を発揮し、その市場において強力なブランドを形成できるものと確信しています。―
これがまさに今、私がテーマとしている「企業のメディア戦略」の結論のようなものである。
大企業は大企業のレベルで、中小企業は中小企業のレベルで、このメディア戦略に向き合えばいいと思っている。
特にSNSを中心としたパーソナルメディアの領域では大企業も中小企業もない。
いくらでも情報発信の機会はあるのだ。
つづく