相談するという愚 ―したり顔の否定論者―Ⅲ
ところが彼女はどういう訳か、その話を先輩にあたるかなり年配の女性税理士に相談したというのである。
もともと、女性士業グループのメンバーとは何の関係もない人にである。
どんな説明をしたのか知らないが、とにかくその先輩税理士の回答は
「業界内でそういった目立つことをすると、ろくな結果にならないからやめておけ。」
というものだったらしい。
で、どうなったかといえば、女性の士業グループを作ろうと思った女性税理士は、せっかくひらめいたその面白い試みをあきらめた。
彼女は「相談」をして、先輩の「助言」に従ったという訳である。
その話を聞いた時に、直接自分に関係ないこととはいえ、私は両方の女性税理士に軽い憤りを覚えた。
「どうして相談なんかするんだよ!」
「どうして『やめとけ』なんて言うんだよ!」
元々参加する見込みのない年配の先輩に聞いてどうする!?
そもそも彼女に何を聞きたかったのか?
背中を押して欲しいと思っていたとしたらとんだ勘違いだ。
案の定、やめとけと言われたではないか。
そんな話を年配の税理士にもって行ったところで、その程度の助言が返ってくるのが関の山なのである。
つづく