不必要○○と必要○○Ⅳ
しかし、「投資」なかでも「必要投資」という言葉を使えば、将来のリターンに対してなんだか前向きな感じがする。
そもそも「投資」そのものがリターンを意識しないで行なわれることはない。
もちろんこの場合の「リターン」というのは、本業である事業活動上のリターンであることは言うまでもない。(不動産投資や株への投資といったサブ的な企業活動を指すものではない。)
投資をコントロールするとすれば、「投資削減」という言葉ではなく「投資抑制」が相応しいだろうと書いたが、「抑制」であれば、自らの意思でコントロールしているような気分になれる。
さて、この「投資」がこれまで使ってきた「必要経費」として、利益の計算上差し引いていいのであれば、経営者は得した気分になれるのではないか。
事業経営に少しでも前向きな気持ちになれるのではないか、と考えたのである。
そして、これは私の個人的な感想であるが、中小企業経営者、特に地方の場合においては、この「必要投資」が適切になされていないのではないかと思う。
「経費削減」という言葉のもとに、何もかも削ってしまったのでは企業活動がやせ細ってしまう。
つづく