たらちねの・・・・Ⅰ
もう何十年も昔の話なので、時効ということで細かい配慮はナシで書かせてもらう。
なんの話かというと受験戦争の思い出である。
受験戦争ということでいえば、私はまあ敗者だろうな・・と思う。
妙に歯切れの悪い言い方だが、小学校卒業くらいまではそれこそ「東大だって狙えるんじゃないか。」と、マジに思っていた。
が、その後の現実は厳しいもので、東大どころか、普通の受験にさえ青息吐息だった。
コツコツと勉強するのが極端に苦手なことが判明したのである。
さてここからが最初に「細かい配慮はナシで・・」と書いた内容になる。
受験全般に関してはそんな私だったのだが、ただ1科目、国語だけはどういう訳かよくできた。
実は全国模試で、国語だけ1番を取ったこともある。
予備校の校内模試では大した勉強もしていなくても何回も最高点をとった。
全国模試で一番をとった時も、確か友達の家に泊まった後のほとんど徹夜明けみたいな状態で、ろくに筆記具も持たずに模試会場へぎりぎり滑り込んだ。
隣にいた女の子に鉛筆を1本だけ借りたのだが、いやな顔をされたのを覚えている。
さすがに消しゴムまで借りるわけにもいかず、国語の試験はぶっつけ本番書き直し無し、頭からガーっと書きなぐるようにしてバタンと寝てしまった。
そうやって、迷いなく書いた解答が逆に功を奏したのかその時1番を取ったのである。
つづく