地域企業の儲け方Ⅲ
この「相場」という奴は、こちらからではコントロールの効かない外的要因によるものなので、今回はそれを超える打ち手はないか、という点を考えてみたい。
「相場」に左右されない打ち手とは何か?
それが「商品力」である。
「相場」が下がった時にもそれにほとんど影響されずに高値で取引される商品(農畜産の場合、生産物或いは個体)がある。
それは、付加価値が高く希少なために、市場で引っ張りだこになっている商品である。
農産物でいえば、夕張メロンや山形のサクランボ、宮崎のマンゴーなどであろうか。
畜産物では松坂牛、鹿児島黒豚、名古屋コーチンなどが思い浮かぶ。
これらは地域を代表するブランド品であり、日本はおろか海外でも高値で取引されている。
ここまで上り詰めれば「相場」に左右されることはない。
私の顧客でいえば、例えば「無薬豚」という豚を飼育されている養豚業者がおられる。
まさに読んで字のごとく、薬品を投与していない豚である。
豚という動物は病気に罹りやすく、通常は育て上げる過程でかなり大量の薬を投与するらしいのだ。
「無薬豚」はこの薬の投与を最小限に抑えた豚で、飼育が極端に難しいのである。
この豚は安全かつ味をもいいということで、一般の相場にほとんど左右されることなく取引されている。
海外からに引き合いも多いとのことである。
つづく