朝の掃除―みんなでやるのは日本独特の文化なのか―
以前、なにかの記事で読んだかテレビかラジオで聞いたのか忘れてしまったが、フランス在住の日本人が
「日本では学校に通う子供たちは、自分たちの教室や校内は自分たちで掃除する。」
と言ったら、向こうの人たちはかなり驚いたということだった。
「そんなこと自分の子供にはさせられない。」
「学校の掃除を子供にさせるなんてとんでもない。」
と言われたらしい。
それでは学校などの掃除はどうしているかと言えば、おそらく業者など、特定のそれを担当する組織なり人がいて、その人たちの役割ということなのだろう。
まあ、日本でも一部の私立学校や大学などはそういったやり方を採用していると思われる。
しかし、高校くらいまでの、少なくとも公立学校はおそらく自分たちの学校は自分たちで掃除しているのではないだろうか。
ところで私の職場では、職員たちがそれぞれ役割分担を決めて、ローテーションで担当しているようだ。
床のモップ掛け、机のふき掃除、ゴミ捨て、事務所回り、水回りなど手分けして毎朝取り掛かっている。
東京で小さな会社を立ち上げたときもみんなで朝掃除をしていたと記憶している。
そのほか少々厄介な場所の清掃やメンテナンスは、年末の大掃除に際して、或いは年数回業者に頼んでやってもらっている。
おそらくどこの事務所も似たようなものだろう。
一切、自分たちではやらない、というのは珍しいのではないだろうか。
これが上場企業などではどうなのだろう。
社員が掃除している風景など、ドラマやなんかでも見たことがないので、清掃業者の役割なのだろう。
個々人の机回りなどどうしているのだろうか。
業者の人などに見られてはまずいものも多々あるだろうと思う。
まあ、こうして我々は普通に、学校においても職場においても自分たちで掃除するという文化に違和感は持っていない。
しかし、冒頭に書いたように「そんなのは我々の役割ではない。」とする文化もあるのである。
私はもちろん日本人なので、自分たちの身の周りは自分たちで清潔にするという習慣に何の違和感もないし、それで当たり前だろうと思っている。
とはいえ、そう思わない人たちにとってそこのところを理解させるのは難しいだろうと思う。
どっちが優れている、というのは言うべきではないのかも知れないが、あえて言わせてもらえば、この日本人のように、自分の身の周りは自分たちで清潔にするという文化の方が明らかに高度なように思う。
毎朝、当たり前のこととして普通に清掃にかかっている職員たちを見ながらそんなことを思った。
いつも清潔に保たれています(^^♪