会話や対話は経営者にとって「徹底的にインプットの場」―「聞き上手」になることは良き情報発信者への第一歩―Ⅱ

「聞き上手」即ちご本人が「良い聞き手」という経営者は少ないものです。

ところで「聞く」という行為がインプットで「しゃべる」という行為がアウトプットだとすれば、「情報発信(アウトプット)」が上手な経営者は、よくしゃべる経営者ということになります。

 

通常、「情報発信」即ち「アウトプット」は、書いた言葉(文字)かしゃべった言葉(音声)を通じて行なわれます。

近年は画像、映像もSNSなどに簡単にアップできますので、これらも重要な伝達手段ですが、基本的には「言葉」を通じて行なわれるのが「情報発信(アウトプット)」といえましょう。

 

日常生活の中で、頻繁に行なわれる会話或いは対話が、この「言葉」による最も身近な「情報発信手段」だとすれば、よくしゃべることが多くの「情報発信(アウトプット)」を実践していることになるはずです。

しかし、本当にそうでしょうか。

 

結論から言えば、よくしゃべることが、私の推奨する「情報発信(アウトプット)」を行なっているということにはなりません。

ましてや、人の話を聞かずに、或いは人の話の腰を折ってまでしゃべるのは論外です。

 

そういった行為は、自己満足であることが多く、大抵は単なる言葉の垂れ流しに過ぎないのです。

ほとんどの場合、そのお話というのは大した内容が伴っていないケースの方が多いといえましょう。

 

私が申し上げている「情報発信」には、もっと重要な意味と役割があります。

それは、自分の言いたいことだけをベラベラしゃべる行為とは全く異なるものだ、ということを自覚してもらいたいのです。

 

普段何気なく交わされている「会話」或いは「対話」には、経営者にとって大事な役割があります。

それは、その「会話」や「対話」は、経営者にとって「徹底的にインプットの場」だということです。

 

        ラジオもパーソナリティさんとの対話で成り立っています。

つづく