前々から準備を進めていなくっちゃ・・・―日本の産業構造を通じてアフターコロナを考える ―Ⅱ
うちのエース女子社員もリモートワークちゅう(*^^)v
今回の新型コロナウイルス禍による直接の感染者や死亡者ははるかに少なかったにもかかわらず、アメリカやヨーロッパより経済的痛手が大きいと言われる日本。
この現状について、朝比奈一郎氏は次のように述べられている。
― 例えばアメリカは、従来型産業を中心にコロナ禍での経済ショックは小さくはないのですが、そうした中でもAmazonやZoomやNetflixなど、危機下での「巣篭り消費」に対応したサービスを提供できるIT系企業が逆に急成長しています。
日本にはそうした企業があまりありません。
目立つのは、「あつまれ どうぶつの森」がヒットしている任天堂くらいでしょうか。―
アメリカにおいても従来型産業は、やはり大きな痛手をこうむったようである。
しかし、それを上回る新興産業が育っていたために、全体統計的な数値はそれほどのマイナスを示さなかったということになる。
ここで書かれている従来型産業というのは、日本と同じくアメリカにおいても中小、中堅企業が多いのではないだろうか。
「巣篭り消費」に対しては私のクライアントさんである飲食店などもそれなりの努力はされていた。
とはいえ、せいぜいこれまでやっていなかったテイクアウトやお昼のお弁当を始めるくらいの試みであり、戦略的な事業スタイルの変換というところまでには至っていない。
まあ、これは当たり前といえば当たり前のことで、コロナ危機になったからといって急にできるはずもないのである。
ここで変われたとすれば、それは前々から準備を進めていた企業であり、コロナ危機をきっかけにして大きく前進させた、というくらいのケースに限られるだろう。
普通に商売をやられていた場合は、ここに書かれているように軒並みこの危機的状況が経営を直撃したことだろう。
そもそもAmazonやZoomやNetflixといった企業は、すでにかなりの巨大企業である。
確かに日本においては、現在まで、こういったタイプの巨大企業というのは育っていない。
これらに追いつき追い越すというのは大変な課題であろうが、アフターコロナにおいてはそういった方向性を模索せざるを得ないのである。
そういう意味では、日本の産業界は、すでにかなりギリギリの線まで追い詰められているような気がする。
つづく