製造業はどうにかならないのか?!?―何故、国産回帰できないのか?―Ⅰ
今回の新型コロナウイルス禍で、いろいろな「モノ」が不足していることが、メディアを通じて報じられた。
マスクに始まり、防護服、医療器具、除菌グッズ、など様々である。
体温計もドラッグストアの店頭から消えてしまったらしい。
私も千葉に住む息子から頼まれた、体温計用のボタン電池を探したがなかなか見つからなかった。(結局、職場の部下が見つけてくれて助かったが・・)
感染がそれほど深刻ではない鹿児島においても、上記のようなグッズは手に入れることが困難になっていた。
これを機会に、国外に拠点を移してしまった製造業も、また戻ってきて、国内生産に切り替えればいいのに・・・と思っていたが、ことはそう簡単にはいかないらしい。
そうは簡単に行かない理由が、先日読んだインターネットニュースに掲載されていた。
経済評論家の加谷 珪一氏のそのコラムを紹介したい。
「コロナ危機で露わになった日本製造業の不都合な真実」というタイトルのコラムである。
それはこんな書き出しで始まっていた。
―新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、マスクや防御用ガウン、人工呼吸器、アルコールといった資材の不足が深刻化している。
一部からは、海外に依存してきたツケであるとして、国内生産に回帰すべきとの意見が出ている。
実際、ドイツでは自国優先という観点から、国内生産した医療用器具の輸出制限に乗り出している(批判を受けて一部解除)。
国内生産を強化すべきという意見はまさに正論であり、安全保障上、こうした物資については必要に応じて国内で調達できるようにしておく方が望ましい。
だが、現実はそう簡単ではない。―
今回の事態があったからというだけではなく、国内生産に回帰すべきというのは、私が考えるまでもなく、以前から言われていたことである。
しかし、ここに書かれているように、ことはそう簡単にはいかないらしい。
つづく