こんなタイプが「人生相談」に投稿してくるのは珍しい―男はいくつになっても・・・我が儘を自覚しない?!?―Ⅲ
一生懸命働いて、家族には何不自由させなかった、というこの男性。
周りからどう見えているか、についても思い込みが強いようで・・・・
この男性が言っている「頼りにされ、人望もある・・」というのは、前段の「家族に不自由はさせなかった・・」という文章からすれば、「自分は、金銭的な面で頼りにならない、ということはなかった。」
ということにもなるのだろう。
しかし、金銭面で頼りにされる、という状況くらい頼りにならないものはない。
随分もってまわった言い方になったが、金銭的に頼りにされるというのは、逆に言えば、金の切れ目が縁の切れ目、になりやすいともいえるのだ。
この男性は「頼りになる」というのが、本当に自分の人間的な魅力によるものだったのか、それはひょっとしたら金の力ではなかったのか、という点は、大いに振り返ってみる必要があるのではないか。
さらに「人望がある」というのも同様である。
本当の「人望」というのは、その人間を心から敬愛することで生まれるものだ。
果たしてこの男性にそんな魅力があるだろうか。
そもそも「人望があるかないか」などというのは、軽々しく自分から言い出す話ではない。
それは第3者による周りの評価によって決まることである。
自分で言っている時点で、なんだか心もとない気がする。
男性の相談はさらに続く。
―私の言葉がきついと周りに言われ、傷つけてしまうようですが、悪気はありません。
そのことも含めて受け入れるのが愛情ではないでしょうか。
この年で自分が変われるとも思いません。―
うーーん、ここまでくると立派なものである。
これほど堂々と「私は我がままであります。」と表明している人を見たことがない。
このタイプがこんな風に「人生相談」などに投稿してくること自体珍しいといえよう。
「言葉はきついが悪気はない。」と言っているが、現に人を傷つけているのであれば、直すべきである。
「受け入れるのが愛情・・・」というのは奥さんのことを言っているのだろう。
しかし、こんなことを言われたのではたまったものではない、というのが、奥さんの素直な感想ではなかろうか。
つづく
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