趣味はいるのか?―何もない人生と言われたとしても・・―Ⅳ(おしまい)
食材を適当に組み合わせて料理を作ってみて、たとえ失敗だったとしても食ってしまう私。
とはいえ、あからさまな失敗は4,5回に1回くらいで、ほぼ想像したとおりの味にはなるのだ。
大丈夫かなあ??と、やや不安なときには、チーズとか胡椒とかをちょっと多めに足したりふりかけたりする。
そうすれば、なんとか格好がつくもんである。
テレビとか観ていると、よく
「冷蔵庫の中の有り合わせのもので、とりあえず作ってみました。」
といったセリフを聞くことがある。
私は、あれはてっきり料理の達人級の人のなせる業だと思っていた。
しかし、自分でやるようになって、料理のベテランでなくても、私みたいなテキトー人間でも作れるということが確認できたのである。
まあ、大して自慢になる話でもないが・・・・
私のカミさんは、レシピ通りの手堅い料理しか作らない。
ちょっとでも変わったものだと自分が食べられないからである。
それに比べると、私は少々変わったものでも何とか食えるから、料理のバリエーションは結構増えるかも知れない。
今はほとんど自分で食べるだけだが、そのうち、息子とか娘たちの旦那くらいには、多少得体のしれないものが出来上がっても「ほれ、食え。」と食べさせるかもしれないなあ。
そうなったら、今から楽しみだなあ・・・
まだ、料理を「趣味」と書くほど得意でもないし、どこまで好きになれるか今のところ不明ではあるが、なんだか楽しくなりそうな予感はする。
料理は得意になれば趣味と実益が兼ねられるから、お得な分野ではある。
まあ、今でも無理に「趣味」を作ろうなどとは思っていない私ではあるが、料理みたいに自然に身に付くものがあればいいな、と思う。
そんなものが見つかったら「趣味」の部類に入れて、人生の楽しみの一つにでもしていきますか。
これは「豚肉のアボカド巻き」。私にしてはちょっと凝った料理です。
おしまい