効果が出るまでの努力と時間を我慢できるか―社長の「情報発信」・・どれだけ粘れるか―Ⅰ
私はこれまで、様々な場面を通して、経営者による「情報発信」の効果、重要性をお伝えしてきました。
そうすると、経営者のみなさんから
「本当にそれって効果があるのかね。
直ちに売上アップ、業績アップにつながるの?」
と、よく聞かれます。
これに対する私の答えはこうです。
「残念ながら直ち(短期間)につながるということはありません。
ただ、少し時間はかかりますが、確実に御社の業績を押し上げていくことだけは間違いありません。
その効果が出るまでの努力と時間を我慢できるか次第です。」
というのは、明確な理由があります。
例えば、このブログです。
私がこれを書き始めたときは、当たり前ですがごく少数の読者しかいませんでした。
しかし、粘り強く書き続けることによってその数は次第に増えて行きます。
よっぽど面白くなければ話は別ですが、それなりにきちんと書いていれば、一定の支持者というのは必ずあるものです。
その積み重ねによって、読者や支持者の分母は徐々に厚みを増していくのです。
「厚み」を作るのには少し時間がかかるのです。
この「厚み」即ち「分母」が一定の数に達しなければ目に見えた効果は表れてきません。
これを私は「水滴効果」と呼んでいます。
ひとつの容器に水を少しずつ注ぎこんでも、最初はなかなか溜まりません。
しかし、やがて水は容器の口の高さまで達し、そこから先は注げば注ぐだけ溢れだします。
「この水が溜まり切るまで、コツコツと続けなければ結果はでませんよ。」
と申し上げているのです。
予算に限りのある中小企業にとって、この方法は理にかなっています。
ただし、上記のように、多少の努力と時間を要するのです。
つづく