企業側学生側、両方の意識改革が必要?ー改めて日本型企業文化について考えるーⅡ
就活時の黒スーツに見る日本の企業文化の終焉・・・執筆者の冷泉氏は「オワコン(注1)」と称しておられますが・・・・
この見解について冷泉氏はさらに以下のように突っ込んでおられます。
― そんなことをやっているから、紙と日本語の事務をヤメられず、長時間労働やパワハラ、マタハラ、パタハラ(注2)がヤメられず、その結果として先端技術は空洞化し、先進国中最低の生産性にあえいでいる、もうこのままでは日本経済は終焉です。
その象徴が就活スーツではないかと思うのです。
歴史で言えば、黒船が来て薩長同盟ができて、もう幕府は風前の灯なのに、裃(カミシモ)を着て、江戸城に登城して将軍に「ハハー」とひれ伏している…西郷軍はもう品川に迫っているのに…という感じでしょうか。
とにかく、その象徴が黒スーツであり、下らない「御社が第一志望」「本当ですか?」というコスプレ対話劇という「面接」というわけです。―
さすが作家です。
ここで黒船や薩長同盟、西郷軍が出てくるとは思いませんでした。
しかし、歴史に倣ったこの「例え」は分かりやすいです。
私も、世界のグローバル企業との競争の中で、日本企業は相当追い込まれているのではないか、と思うのですが、会社の中では相変わらず、稟議だハンコだと、現代の裃(カミシモ)を着たような企業風土がまかり通っているようなのです。
これは企業の大小を問わず、似たような現象は、全国各地で見られるのではないでしょうか。
まあこういったことの象徴が「黒スーツ」だとすれば、確かにこのあたりから企業改革を進めるのもアリなのかも知れません。
ただ、そうなるには企業側学生側、両方の意識改革が必要だと思います。
(注1)オワコン:すでに終わっているコンテンツのこと。古臭さの代表。
(注2)パタハラ:パタニティー・ハラスメントのこと。パタニティーとは「不正」を指し、男性の育児参加などに対して 嫌がらせをすること。
つづく